開催レポート 第6回「人事部会」開催
第6回「人事部会」開催
地域の枠を超え、興味関心のある領域において会員同士が継続して情報交換・知見共有を行い、連携によるビジネス機会創出を目的に活動するコミュニティ活動が「部会」です。
全部会の中で最も参加者が主体的に活動を行っているのが「人事部会」です。2026年度初回となる第6回より、新たなテーマ「HR領域におけるテクノロジーの活用」にて活動がスタートしました。情報提供1として、株式会社bestiee 代表取締役CEO 後藤 弘 様より、AI面接を行った学生の人材プールを構築し、新卒・中途採用におけるDXの推進についての講演、情報提供2として、富士通株式会社 CHRO室室長 森川 学氏より、人的資本経営のためにデータとAIを活用したHRテクノロジーで進めている人事変革について説明されました。
開催概要
参加者:35名
■情報提供:
テーマ①:東大発スタートアップにおけるHR×AIの事例
登壇者:株式会社bestiee 代表取締役CEO 後藤 弘 様
テーマ②:富士通の人事変革とHRテクノロジーの取組みご紹介
登壇者:富士通株式会社 CHRO室 室長 森川 学
■テーブルディスカッション
各社の現状・課題を共有し相互理解を深め、今後のチーム活動テーマの方向性を見出す
- 「自社で重要視したいこと」、 「課題・問題」、「その背景・理由」について各自検討し、グループ内で共有
- グループ内の記載内容を踏まえて自社の取組みについて意見交換
- どのようなテーマの取組みに興味があるか意見交換
参加企業一覧
NX情報システム株式会社
株式会社大崎コンピュータエンヂニアリング
株式会社オーディーシー
キユーピーデジタルイノベーション株式会社
グリットコンサルティング合同会社
株式会社サタケ
JFEシステムズ株式会社
JA三井リース 株式会社
株式会社ジェーエムエーシステムズ
四国化工機株式会社
株式会社システムズナカシマ
株式会社ティー・アイ・シー
株式会社ティー・エス・アール
トーテックアメニティ株式会社
株式会社 東京システムリサーチ
株式会社東邦システムサイエンス
ナイス株式会社
南都コンピュータサービス株式会社
ニューコン株式会社
三菱地所ITソリューションズ株式会社
株式会社両備システムズ
人事部会長開会挨拶
まず開会挨拶として、人事部会長の柴田様が登壇され、これまでの活動の振り返りと今後の方向性について述べました。
人事が本来外部との繋がりを持ちにくい部門であることに触れつつ、部会におけるテーマ討議を通じてお互いに共通の課題を抱えていることを再確認でき、これにより、当初設定されたテーマの枠を超えて人事の悩み全般を相談できる「貴重な情報ネットワーク」を構築できたと話されました。
また、4つの異なるテーマで議論を重ねた結果、それぞれの課題の原因や対応策は密接に関連していることが浮き彫りになり、この気づきから、その場限りの対応に終始するのではなく、中長期を見据えた一貫性のあるストーリー作りが重要であるという共通認識に至ったと共有されました。
今後は、人事部会が情報収集や意見交換の場として有効であり、2026年度に向けてさらなる連携の強化と活動の充実を目指していくと締めくくりました。
情報提供① 東大発スタートアップにおけるHR×AIの事例
東大王としても活躍された後藤様からは、スタートアップにおける最先端のAI活用術と、AI面接プラットフォームを通じた採用プロセスの変革について講演いただきました。
1. 業務の抜本的な効率化
bestiee社では、対話型AI(Claude等)を活用し、業務の大幅な効率化を実現しています。具体的には、ワード・エクセル操作からホームページ構築までAIとの対話で完結させ、従来の1週間かかる作業を1日で完了させています。また、イベント関連業務(フォーム作成、タイムテーブル自動生成、アンケートデータベース化、お礼メール自動作成など)もAIで処理し、作業時間を5分の1から10分の1に短縮しています。
2. 新たなAI面接体験の提供
同社が開発したAI面接プラットフォーム「Tellme」は、学生と企業の双方の課題解決を目指しています。学生は1度のAI面接受験で最大20社からオファーを受け取ることができ、就職活動の負担を大幅に軽減。企業側も自社に合う人材をプラットフォームから見つけ、直接アプローチが可能です。将来的には、新卒から中途採用まで、ハイグロース人材の情報プラットフォームとなることを目指しています。
この事例は、AIが単なる事務代行に留まらず、個人のキャリア形成や組織変革を加速させる強力なツールとなる可能性を示唆しています。
情報提供② 富士通の人事変革とHRテクノロジーの取組みご紹介
富士通株式会社の森川氏からは、人的資本経営におけるデータ活用の重要性、グローバルでの人事情報基盤の統一、ならびに人事プロセスにおける具体的なAIテクノロジーの実装事例について講演いただきました。
1. 人的資本経営とデータ活用
人的資本経営においてデータによる裏付けは不可欠であり、単なるデータ可視化にとどまらず、経営戦略と人材戦略を結びつける「ストーリーライン」構築が重要と述べられました。富士通では「人的資本価値向上モデル」を活用し、施策の濃淡や効果を可視化しています。
2. 因果推論AIを用いたエンゲージメント分析
富士通研究所が開発した因果推論AIを用いてエンゲージメントスコア分析を行った結果、日本特有のエンゲージメント構造(ウェルビーイングを介して間接的に会社の将来性につながる)が明らかになりました。このデータに基づき、職場単位での具体的なアクションプラン策定に繋げています。
3. 人事プロセスにおける具体的なAI活用事例
現在、様々な業務でAIエージェントの活用を進めています。
ディスカッション
参加者の声(まとめ)
■情報収集1(東大発スタートアップにおけるHR×AIの事例)
参加者からは、AI技術の具体的な活用法と、それらがHR領域にもたらす可能性について、AIを実務に活用することへの意欲やAI面接が採用プロセスに与える変革など多くの関心が寄せられました。HR×AIの最先端の取り組みを具体的に知る貴重な機会となり、「最先端の取り組み、大変参考になりました」という感謝の声が多く聞かれ、AIによる人財の有効活用やデータ利活用の重要性が再認識されました。
■情報収集2(富士通の人事変革とHRテクノロジーの取組みご紹介)
参加者からは、データに基づいた人的資本経営の推進や、HRにおけるAI活用への具体的な関心が多く寄せられました。人事データ分析とAI活用による人事変革の可能性を感じ、「多くの情報をいかに分析してそれぞれの層に情報還元していくかが大事であると痛切に感じた」など、参加者にとって自社のHR戦略を再考する良い機会となりました。
■ディスカッション
多くの参加者から「皆同じような課題があり、共感できる話ができた」「各社ほぼ悩みは一緒であることが確認できた」といった声が寄せられました。このような共通課題を認識し、情報を共有できることについて「大きな意義を感じる」「継続して情報共有していきたい」という前向きな意見が多く見られました。
